RPAツールを徹底比較!おすすめの有料ツールの選び方 無料ツール・オープンソース(OSS)・フリーソフトもご紹介(vol.11)

2022.01.10

2018年ごろから始まったRPA導入ラッシュを第一次RPAブームと呼ばれています。第一次RPAブームではRPAツールのライセンスを購入し検証をした結果、全社で効果を出せた企業と、効果を出せずRPAツールが塩漬けになった企業に分かれました。「企業のRPA導入の明暗が分かれた」と言えます。

そしてDX(デジタルトランスフォーメーション)が登場しました。DXとはデジタル技術を使い、新しいビジネスの創出や新しい業務改革を実現することです。DX実現のために、あらためてRPAが注目されているのです。そこでRPAツールを徹底比較し、おすすめの有料ツールのご紹介や選び方を解説していきます。無料のRPAツールや、オープンソース(OSS)・フリーソフトもご紹介いたします。もう一度RPAツールを活用したいみなさんにオススメの記事です。

RPAとは何か? うまく効果を出せなかった企業 5つの理由

RPA(Robotic Process Automationの略、読み方:ロボティックプロセスオートメーション)とは、人が会社のコンピューターで行っている定型作業を、ソフトウェアやロボットを活用し自動化することです。RPAは業務プロセスの自動化を実現し、DX(デジタルトランスフォーメーション)や働き方改革に導いてくれる画期的なツール&サービスなのです。

RPAのブームは2018年前後から始まりました。「AI・RPAブーム」「業務自動化ブーム」と呼ばれ、各企業はこぞってRPAを導入しました。まずPoC(Proof of Conceptの略、読み方:ピーオーシー又はポック)という概念検証、つまりRPAで効果が出させるかどうかを確認するための検証導入・トライアル導入に向かったのです。

その結果、うまく効果を出せた企業と出せなかった企業に分かれました。RPA導入で効果を出せた企業は一気に全社導入に展開していきました。効果を出せなかった企業は、RPAライセンスを購入して、そのまま塩漬け状態となりました。こうして、第一次RPAブームは終息しました。なぜこのような結果になってしまったのでしょう。うまく効果を出せなかった企業には、次の5つの理由が挙げられます。

【うまく効果を出せなかった企業 5つの理由】
1) RPAは何でもできる魔法の杖に見えて、よく考えずに導入した
2) PoCで選んだ業務担当者、つまり現場の協力が得られず、とん挫した
3) PoCで効果は出たが、その後は業務単位(単独)でロボットを開発することが目的になった。システム連携で動かないため、全社に広がらなかった
4) RPAに向いている業務と向いていない業務を理解せず、何でも適用しようとした
5) RPAを推進する体制がなく、PoCから全社展開につながらなかった

うまく効果を出せなかった企業にはこのような理由や背景があると言われています。うまく効果を出せた企業は、このような5つの背景を理解してRPA導入に取り組んでいったので、全社展開ができたのです。RPA自動化による、素晴らしい業務効率向上を手に入れたと言えるでしょう。

それでは現在のRPAの市場規模やシェアはどうなっているのでしょう?RPA導入のシェアは大企業で60%前後、中小企業で30%導入前後と言われています。各RPAツールメーカーは淘汰されながらも、市場規模は微増しています(各RPAツールの比較表は市場調査会社が提供していますので、別途お問い合わせください)。

こうして第一次RPAブームに対する期待は、熱狂と裏切りと共に終了しました。しかし、RPA導入をもう一度やってみたい会社や、再度、挑戦したい企業が増えてきているのです。その背景にはRPAツールの機能が進化したこともありますが、一番の理由は違います。一番の理由は企業が「RPA製品の特性を理解してきた」ということなのです。DX実現のためにRPA活用が不可欠であると企業が冷静に理解し、判断できる時期になってきたと言えるでしょう。

そこで今回はRPAツールを徹底比較し、おすすめの有料ツールの選び方を解説いたします。無料ツールやオープンソース(OSS)、フリーソフトもご紹介していきますので、ぜひご覧ください。

RPAツール徹底比較 おすすめ1 UiPath(ユーアイパス)
(株)電通総研

電通総研はUiPath(株)のリセラー最高位「ダイヤモンドパートナー」の認定を受け、世界シェアトップのRPAツール「UiPath」を多くの日本企業に導入しています。その導入実績は大手企業や中堅・中小企業と幅広く、RPAの導入効果を提供しているのです。電通総研のRPAツール&サービスの特長は、RPA導入の成功の秘訣は「推進チームづくり」と「現場での活用」にあると考えていることです。第一次RPAブームで失敗した企業の大半は、現場任せの導入になりすぎて、現場を支援できる体制がありませんでした。体制チームがないと、現場での活用を広げることができず、また全社展開どころではありません。

電通総研はRPA導入の成功と失敗から学んだ豊富なノウハウをユーザーに提供しています。しっかりとしたRPA推進チームを立上げ、電通総研が運用支援のサポートをしてくれます。地に足のついたRPA推進と現場に根づく活用を目指し、RPA操作や教育を提供します。ITベンダーだけがロボット開発とするのではなく、ユーザー側でロボット開発ができる体制を目指しますので、コスト削減にも貢献します。AI×RPAでさらなる自動化を提供できるテクノロジーも進化しました。
電通総研は「もう一度、RPA導入に取り組み、DXを実現したい」という企業にピッタリのツールとサービスを提供しているのです。これからの新しいRPA時代の導入をサポートしてくれそうです。

【電通総研 RPA推進・活用支援サービス】
1) いまこそ自動化!「チームRPA組成支援サービス」~確実な立ち上げ・推進を目指して~
2) いまこそ自動化!「自前でRPA開発支援サービス」~効果的活用を目指して~
3) さらなる自動化!「RPA Pro開発支援サービス」~高度業務・大規模開発対応の効率化~
4) さらなる自動化!「AI × RPA構築サービス」~AI(人工知能)利用による自動化の高度化を目指して~
5) さらなる自動化!「エンタープライズRPA構築サービス」~全社自動化プラットフォームを目指して~
RPAの計画~開発・運用~拡大までのワンストップサービスで課題解決を支援しています。価格と費用はお問い合わせタイプとなっています。

*参照元:

RPAツール徹底比較 おすすめ2 BizRobo!(ヴィズロボ)

RPAテクノロジーズ(株)持ち株会社:RPAホールディングス
ソフトウェアロボットBizRobo!は、「働くすべての人をルーティンワークから解放します」をコンセプトに、低コストで無制限にスケールできるRPAツールです。企業への導入実績は2,200社を超え、幅広い業務の大手企業から中堅・中小企業で活用されています。BizRobo!が活用される理由は使いやすいからです。なぜ使いやすいのかというと、ノンIT(ローコード開発)で視覚的にロボットの開発ができ、デスクトップ版からサーバ版まで提供しており、簡単な設定で指定した時間に実行できる充実の管理機能を持っているからです。

製品ラインナップはBizRobo!mini、BizRobo!Lite、BizRobo!Basicの3種類があり、スモールスタートから全社展開までサポートをしてくれます。全国7拠点、パートナー200社以上でRPA導入を支援してくれるのは頼もしいです。1ケ月間の無料お試し版がありますが、価格と費用はお問い合わせ型となっています。

*参照元:https://rpa-technologies.com/products/first/

RPAツール徹底比較 おすすめ3 Microsoft Power Automate(パワーオートメイト)
日本マイクロソフト(株)

Power Automateは「重要なことに時間をかけてその他のことは自動化しましょう」をコンセプトに、迅速かつ安全に自動化を行い、AI によるワークフロー強化されたRPAツールです。グローバルなRPA導入事例は多く、代表的な事例にはコカコーラ社に導入されており、注文作業や請求処理の合理化に成功しています。Power Automateの特徴は数千もの事前構築済みのテンプレートを利用して、ビジネスプロセスの自動化を共通化する点です。また、Microsoft Power Platform で Power Automateをつなげ、Windows製品と相性がよいのも特徴のひとつです。Microsoft 365、Azure、Dynamics 365、その他のアプリに接続して、組織全体のイノベーションに貢献できるのです。

Power Automateのライセンス体系はユーザーごととフローごとに分かれています。価格と費用はPer user planが¥1,630/1ユーザーごと月額、Per user plan with attended RPAが¥4,350/1ユーザーごと月額、Per flow plan¥54,350/ 5フローあたり月額となっています。詳しくはお問い合ください。

*参照元:https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/
*参照元:https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/pricing/

RPAツール徹底比較 おすすめ4 WinActor(ウィンアクター)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(略称 NTTデータ)、以下、NTTデータグループ
WinActorはNTTデータグループの技術とノウハウが詰まった、業務効率を支援するソフトウェア型ロボット&RPAツールです。管理統制ロボ「WinDirector」と合わせてソリューション型で提供されてあり、RPA製品:国産の雄と言えるでしょう。製品の特徴はすぐに始められるコンパクト設計であり、日本全国で安心の技術サポートが受けられ、手軽なコストで導入可能できることです。製品の販売特約店は100社を超え、地域や業種問わず多種多様な企業がサポートしてくれる総合力も安心です。

BPMツールと連携し、RPA人材の派遣や、各NTTデータグループや販売特約店のソリューションやサービスと連携したWinActor提案ができます。価格と費用はお問い合わせとなっています。RPA自動化ソリューションをトータルで提案でき、業務を一貫して自動化や管理できる体制はユーザーにとって心強いでしょう。

*参照元:https://winactor.com/

RPAツール徹底比較 おすすめ5 RPA Robo-Pat(ロボパット)
(株)FCEプロセス&テクノロジー

Robo-Patは「事務職が自分で業務を自動化できるRPAの切り札」をコンセプトにした、初心者でも導入が簡単なRPAツールです。ギネス世界記録を作った世界的スナイパーのマンガの主人公のCMで有名ですよね。Robo-Patの特徴はプログラミングなどの専門知識が不要で、現場で作って使え、操作が簡単なことです。すべてのブラウザアプリで利用可能であり、1ケ⽉単位でクラウド契約が可能です。導入企業の数は800社を超え、導入ライセンス数は1,600ライセンスを突破しています。

継続率は97%もあり、RPAで業務最適化を実現し、規模・業種に問わず広く利⽤されています。
RPA無料活用セミナー、無料トライアル、無料サポートがありますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?価格と費用はホームページよりお問い合わせとなっています。

*参照元:https://fce-pat.co.jp/

RPAツール徹底比較 おすすめ6 Blue Prism(ブループリズム)
Blue Prism(株)

Blue Prism は「インテリジェント オートメーション」をコンセプトに、デジタルワーカーを活用することで、働き方を再定義できるRPAツールです。これからは第3の労働力であるデジタルワーカーを活用し、バックオフィス業務からお客様対応までのすべての業務の自動化を目指しています。グローバルなRPA導入事例はアビームコンサルティング(株)をはじめ、金融からヘルスケアまで様々な業界と多くあります。導入効果としてインテリジェントオートメーションの新たな可能性、ビジネスの変革、長期的なROIを実現しています。
RPA無償評価版や導入のご相談がありますので、価格と費用と合わせ、お問い合わせしてみましょう。

*参照元:https://www.blueprism.com/japan/

RPAツール徹底比較 おすすめ7 Automation360
AUTOMATION ANYWHERE社(オートメーションエニウェア)

Automation360は「クラウド型 RPA = Automation Anywhere」をコンセプトに、RPA業界屈指のクラウドネイティブのRPAプラットフォームです。AI 搭載型の Web ベースの特徴を持ったRPAツールとも言えます。導入事例は世界中に多く、銀行大手10行中7行がAutomation 360 Cloud プラットフォームで自動化しており、その他にも通信会社、医療、公共、テクノロジーと幅広い業種に導入されています。RPA無料体験版やデモの申し込みが用意されています。価格と費用はお問い合わせ型になっています。

*参照元:https://www.automationanywhere.com/jp/

RPAツール徹底比較 おすすめ8 無料・オープンソース(OSS)・フリーソフトのご紹介
UiPath(ユーアイパス) Automation Cloud TM for community UiPath(株)

UiPath Automation Cloud TM for communityは、期限なく無料で使用できる Community Cloud です。個人の RPA 開発者や小規模のチームが無料で利用できます。RPA Developer Pro (2ライセンス) やStudio Pro、Studio等のライセンス制限、ロボット台数など、制約がありますので、無料版を利用の際はご注意ください。企業や会社で無料利用できるRPAツールは年々減っていますので、UiPath(ユーアイパス)の無料版は非常に有難いですね。

*参照元:https://cloud.uipath.com/portal_/register?selected_language=ja&subscriptionPlan=community&ecommerceRedirect=false

RPAツール徹底比較 おすすめ9 無料・オープンソース(OSS)・フリーソフトのご紹介
RPA Express WorkFusion社(ワークフュージョン) 

無料で使えるRPAツールにはRPA Expressが‘昔’は代表的な存在でした。しかし、RPA ExpressはIntelligent Automation Cloud Expressと名前を変え、現在では日本語版が登場し有料となっています。企業で使用できるRPAの無料版やオープンソース(OSS)、フリーソフトのタイプはかなり減ってきています。第一次RPAブームの終了と共に、各RPAメーカーが有償版に切り替えていったからでしょう。無料トライアル版は増えていますので、気軽にダウンロードして、数ケ月間無償でお試ししてみてはいかがでしょうか。

*参照元:https://forum.workfusion.com/t/rpa-express/62458

まとめ

今回はRPAツールを徹底比較し、おすすめの有料ツールの選び方や無料ツール・オープンソース(OSS)・フリーソフトをご紹介しました。無料のRPAツールは減ってしまいましたが、無料トライアル版は増えていることがわかりました。ご紹介したRPAツールにも多くの無料トライアル版を確認できましたので、ぜひ試してみましょう。

RPAツールは第二次フェーズ・第二期に入ってきたと言われています。各RPAメーカーはAI機能を実装し、画像認識や機械学習で自動化できる範囲を増やしています。RPAツールの機能はどんどん進化しているのです。

しかし、RPAツールの機能だけを比較検討してはいけません。それでは第一ブームの時の同じ、「なんでもできる魔法の杖」という間違った夢を‘また’見てしまいます。大事なポイントは「RPAを組織全体で推進できて、現場で活用する」ために、みなさんに合ったRPAツールと支援サービスを探すことなのです。「RPAの推進と活用」に重点を置き、DXを実現するために、もう一度RPA導入を考えてみてはいかがでしょうか?

電通総研ではRPAの推進と活用をもう一度はじめたい方に参考になる資料「今こそ言える、RPA成功への近道 ~推進と活用の2軸から‘もう一度’はじめましょう!~」をご用意しております。本資料は、RPA導入や再活用に向けて必見の資料です。ぜひダウンロードいただき、ご覧ください。

本記事は2021年11月30日の情報を基に作成しています。RPAツールに関する詳しいお問い合わせは、各RPAツールのウェブサイトからお問い合わせください。